ごあいさつ

矢作(やさく)外国法事務弁護士事務所は、主に米国における知的財産業務を中心とした外国法事務弁護士事務所として、2015年9月に設立されました。

近年、米国の大手法律事務所は、合併等によりその規模を拡大するところが増えています。規模の拡大によりメリットが増大する法律業務分野もありますが、競合他社に対してadverse positionを採ることの多い知的財産法の業務においては、規模の拡大はコンフリクト(利益相反)の増大により、受任できない案件が増えてしまいます。特に、相手方企業が大手企業であったりすると、大手法律事務所ではadverse positionを取れないことが多くあります。弁護士にとっては、クライアントの仕事を継続的に行なうことで、クライアントの技術・ビジネスの理解を深めることができ、それはクライアントにとってもメリットがあると考えています。そこで、コンフリクトがなるべく小さい環境でクライアントと継続的な信頼関係を築くことができるように、外国法事務弁護士事務所を設立・独立しました。

他社特許対策、特許権等の抵触性・有効性に関する鑑定(オピニオン)、その他各種のご相談につきましては、基本的に弊所だけで対応致しますが、米国出願や侵害訴訟(連邦裁判所およびITC)につきましては、直接的には弊所が対応させて頂くと同時に、米国の法律事務所と共同して対応させて頂くことになります。但し、出願案件につきましては、米国の法律事務所と重複した作業を行わないようにして費用の増大を抑え、また、訴訟案件におきましては、過去に同じ事務所内で訴訟チームを組んだことのある弁護士とチームを組むため、円滑なコミュニケーションを図ることができます(もちろんクライアントから米国の法律事務所のご指定があれば、その法律事務所とチームを組みます)。

なお、矢作外国法事務弁護士事務所には、矢作国際特許事務所も併設されており、日本の知的財産法に関する係争案件(鑑定・訴訟・カウンセリング等)の実務も併せて行っています。

また、欧州・アジア各国といった、米国以外の国における知的財産法につきましても、各国の弁護士と協力して対応しています。

代表者である矢作は、独立する前には、企業知的財産部で特許の権利化・係争業務を約7年、米国法律事務所での特許実務(訴訟、鑑定、ライセンス交渉、出願実務)を約10年経験しています。さらに、日本における特許権侵害訴訟、審決取消訴訟、無効審判を代理した経験もあります。